軍都、月寒で読む第七師団の歩み


年末年始、不意に新型コロナに再感染・・・大人しく部屋に籠って積読消化に励みます。お正月休みの課題図書は「第七師団と戦争の時代」(著者・渡辺浩平)。

私の住む「月寒」(つきさむ)は札幌の南東部に位置し、かつて軍都として栄えた地域です。月寒地区には1896年に旧日本陸軍「第七師団」が置かれた場所で、第七師団が旭川市に移った後も第七師団「歩兵第二十五聯隊」はそのまま札幌に残ったこともあり、軍都としての往時を感じさせる遺構が点在します。

冒頭の画像は「月寒忠霊塔(忠魂納骨塔)」。戦死者・病没者の納骨塔として、昭和9年(1934年)に建設。日露戦争〜大東亜戦争までの英霊3,858柱が納められてた大規模なもので、全国的にも珍しいようですね。

 

月寒忠霊塔 - Cenotaph.

上記画像は忠霊塔の内部。毎年お盆の時期に塔が開かれる参拝の機会に撮影させて貰いました。

私がこの地に住み始めたのは10年程前ですが、家のすぐ隣に月寒忠霊塔があり以前から気になっていました。本書「第七師団と戦争の時代」には当時の経緯が詳しく解説されており、とても勉強になります。

 

日本は甚大なる犠牲を払った上、戦争にも敗れたこともあって「戦前・戦中」と「戦後」を切り離して別個のモノとして扱う悪癖に以前から違和感がありました。

当たり前ですが、これらは同じコンテクストの上にあり、切り離せるものでも無ければ、切り離すべきでは無いものと考える訳であります。〔了〕