電源の入らない、電動キックボードの再起動装置
先進国各地で電動キックボードが盛況です。主に都市部それも観光地を中心に近距離の移動手段としてシェア活用されているのはご存知と思います。
我が家では「キントーンα」という車輌を2018年に購入。国内では割とアーリーアダプターに属する方でしょうか。勿論、公道走行は出来ませんが、将来的な規制緩和も期待して(そして何より面白そうなので)購入してみました。
しかし、僅か累積走行距離30km程でアッサリ故障となり、残念ながら39,800円という購入価格には見合わない商品でした(販売元と交渉したのですが補償対象には成らず)。
故障の症状はバッテリー残量が十分にあっても突然電源が切れて制御システムがダウン。そして厄介なのは、再起動は電源ケーブルを繋いで一旦、通電する必要があるという点。つまり電源の無い出先で不具合に遭遇するとリカバリー不能となります。
電動キックボードの修理に詳しい某氏に問い合わせたところ、このキントーンαはECU(動力コントロールユニット)部分の故障が多いようです(実際、ネット上で不動品ジャンク扱いで売られれている品の多くがECUの故障もしくはバッテリー不良との事)。
ECU単体パーツは中華圏のネット通販で入手可能ですが(相応に値段がするのと適合確認は自己責任のため不適合のリスクあり)、ごく簡単に再起動を可能にする方法として、電源ケーブルに差し込んだ状態を模したユニット=を作成してみました。
用いたのは昇降圧コンバータの基盤で、Amazonにて1,300円弱。これにDCコネクター(外径5.5mm/内径2.1mm)と、電池を装着し、9V電池からの直流電源を電動キックボードが必要とする電源である29.4V、2.0Aまで昇圧する事で電源ケーブルを接続したように認識させるというモノ。
あくまで自己責任ですが、バッテリー残量が十分あるにも関わらず、不意なシステムダウンが発生し、且つ電源ケーブルを接続して通電しないと再起動できない事象が生じた際には、一定程度の有効性があると考えます。
日本でも2020年10月から西新宿で電動キックボードの公道実証が開始されますが、原付扱いでナンバープレートを付け、運転免許とヘルメット必須な状況。これでは普及ハードルは高そうです。
加えてヤフーニュースの当該報道に関するコメント約2,350件の殆ど全てが「規制すべき」と反対意見が圧倒的多数。
日本人は規制緩和や改革を叫ぶ一方で、心底、規制好きな国民性であると再確認すると共に、電動キックボード普及は無理だなと残念に感じました。〔了〕