YAMAHAのTW-E3Aを改造し、装着感の向上を図る
以前に紹介したワイヤレスイヤホンYAMAHA製TW-E3Aのその後について。改造を加えて装着感と低域向上を試みたお話しです。
この零細ブログでもビュー数を稼ぐ記事のひとつがTW-E3A関連の記事でして、関心を持つ方も多いようです。実際、知り合いの数名も「記事見て買ってみたよ」と言ってくれました。
・・・ただ、その感想として「このイヤホン、音質はナンとも言えないし、ともかく装着し難い」と苦言を呈される始末(苦笑)。とくに、音質については、聞けばロックやテクノ系の音がまるでダメ(とくに低音がスカスカ)という意見があります。
これら指摘は私も同感で、原因はこれは装着のし難さに起因します。耳の奥にしっかり入り込まない為に、装着はし難いし、低音は抜けてしまうという状況。詰まるところTW-E3Aの問題点は装着し難さに収斂される訳です。
そんな中、試行錯誤の末のひとつの解としてTW-E3Aのイヤーピース周り改造にチャレンジしてみましたのでご紹介します。
尚、これら改造を行うことでメーカー保証を受けられなくなる等、不利益を被る可能性がありますので自己責任でお試し下さい。
まずTW-E3A装着の問題として、イヤーピースのノズル部分の突き出しが短く、しっかり耳の奥まで差し込めない点があります。そこでノズル部分を延長し、より耳の奥に入るように加工します。
用いるのはギボシ端子の絶縁カバー部分と交換用イヤーピース、そして熱伸縮チューブの3点。
まずギボシ端子の絶縁カバーをヘッドフォンのノズル部分に合わせて適当に切り装着します。
装着後、このままでは長いので延長したい長さでカットします。
私の場合、こんな感じで延長しました。あまり長くすると充電ケースに入らなくなるので注意が必要です。
熱伸縮チューブを嵌め込みます。
交換用イヤーピースを捲って、イヤーピースの筒の部分を露出して装着します。純正のイヤーピースでも良いのですが、私の場合この機会に自分の耳に最も合う大きさのイヤーピースを色々試して決めました。
装着した感じ。このままでは簡単に抜けてしまうので、熱伸縮チューブにヒートガン(無ければドライヤー)で熱を当てて固定させます。
熱伸縮チューブが縮んで、簡単には抜けなくなります。
完成。イヤホンのノズル部が少し伸びたダケで耳の奥まで難なく入り込むようになりました。長くし過ぎると重量バランスの関係で外れ易くなってしまうので耳に合わせて微妙なノズル長の調整が必要です。
充電ケースにもギリギリ入ります。TW-E3Aの充電ケースは磁力がしっかりしているのでケースに収納もしやすくて良いですね。
尚、私の場合、充電ケースの蓋が少々浮く感じになり、奥までしっかりと閉じませんが前述のように強めな磁力でしっかりホールドされているので、カバンの中に放り投げてもケースから飛び出す事なく充電ができています。
この改造を行ったことで、耳の奥まで入ることでフィット感が高まり、外れ難くなった事や、それに伴って低域の音も強くなり、なかなか良い感じです。
(とは言え所詮はBluetooth、それも対応コーデックもSBC/AAC/atpX迄のモデルですから、過剰な期待は禁物です。※高音質なaptX HDやLDACといったコーデックには非対応)
・・・と、これまで色々と試行錯誤してきた訳ですが、実はTW-E3Aの発売された2019年12月から約1年後の2020年11月にマイナーチェンジ版となる「TW-E3B」がリリースされています。
基本仕様はE3Aと同じながら、E3Bはイヤホンのノズル部分が伸びて装着性が向上しています。YAMAHAいわく「装着性・接続安定性をさらに高めた。特に装着感についてはTW-E3Aのフィードバックを反映」したそうで・・・。
・・・最初からTW-E3Bを出してくれよ、と言いたい気分。とまれ、E3Bのリリースも手伝ってE3Aは実売価格が8,000円弱まで下がってきているので、お買い得感はあります(が、敢えてE3Bでは無く、E3Aを買う理由にはならないかな)。〔了〕
視聴曲1:ニルス・フラーム「Ambre」
ドイツの作曲家、ニルス・フラームの静かなポスト・クラシックなピアノ曲。2009年のアルバム「Wintermusik」より。高域のピアノ旋律も音が歪むことなく綺麗に愉しめます。
視聴曲2:井筒 香奈江「氷の世界」
ボーカリスト井筒 香奈江、2016年のアルバム「リンデンバウムより」に収録された井上陽水の名曲。繊細なピアノ、野太いウッドベース、抑揚あるボーカルと様々な要素が詰まっています。高音質な収録でも知られるこのアルバム、CD盤は高音質UHQCD、配信ではe-onkyo musicからはハイレゾ音源でのリリースがされています。
試聴曲3:カーペンターズ「Yesterday Once More」
言わずと知れた米国ポップス界の金字塔・カーペンターズの名曲。アルバム「GOLD」より。1973年リリース。昨今の音圧を上げまくるマスタリングとは異なり、この時代の曲は音としての情報量が限られる反面、それ故に1つ1つの音が心地よく自然に聴けるかが重要になってくると考えます。
※後日談:低反発イヤーピースに交換しました↓下記の記事参照