チャレンジパッドNeoをネットラジオ再生専用機として活用

Modification of TAB-A05-BD.

10年以上続けていた長女の進研ゼミ。長女なりの自己学習スタイルが確立されたようなので、進研ゼミを解約することになりました(次女は継続中)。


そこで、手元に余ったのが進研ゼミで使っていたタブレット端末「チャレンジパッドNeo(型名TAB-A05-BD / 2021年モデル)」。当然ながら進研ゼミの学習専用機として設計されており、学習以外のことが出来ないようガチガチに制限されています。

今回、これを汎用Androidタブレット端末化できないか試みました。

 

結論を言うと、私のスキルで到達できたのは、いわゆる「野良アプリ」を入れられるようになる迄。それ以上のGoogleのサービスと連携するようなアプリ(例えばYouTubeやGoogleMaps等)の利用には使えませんでした。

Googleアカウントと紐づいて動くようなアプリを実行しようとすると「〜の実行にはGoogle Play 開発者サービスが必要ですが、お使いのデバイスではサポートされていません」や「〜が繰り返し停止しています」のエラーとなって動かせません。・・・そう、致命的なことにYouTubeアプリ等が動かないんですよね。

 

そもそもチャレンジパッドNeoは、ベネッセ社側で指定したアプリ以外のインストールができないように「開発者向けオプション」の項目がユーザー側で開けず、パスワードにてロックが掛けられています(このパスワードは非公開なので開くことが出来ません)。この設定を開いた先に「提供元不明のアプリを許可」があるのですがね。残念。


ところがネット上を探したところ、これを回避してチャレンジパッドの設定を変更可能とする「CPadCustomizeTool」なるものを提供されている方がいるのを発見します。

上記ツールをチャレンジパッドNeoにインストールする事で、ベネッセが規定したアプリ以外もインストール可能となるようなので、さっそく試してみます。

 

手順はやや煩雑ですが、まず、MacとチャレンジパッドNeoをデータ伝送可能なUSBケーブルで接続します。チャレンジパッドNeoは今時珍しいUSB Mini Bを用いるので、USB Mini BとUSB Type-Cを変換するケーブルを用意しました。

次に、Macはケーブル接続しただけではAndroid端末を認識しないので、Googleが提供している「Android File Transfer」なるアプリをMac側にインストールし、チャレンジパッドNeoがMac側で認識できるようにします。

あとの手順は上記に記載したサイトの手順通りですが、ここで馴染みのないMacのターミナル上でUNIXコマンドを操作する必要があります。私がUNIXコマンドを使ったのなんて、遥か昔、大学時代にコンピュータ室にあったUNIX機を触った時以来、実に25年ぶり。 

ともあれ、なんとかCPadCustomizeToolもインストールができ、「Aurora Store」という野良アプリ界のGoogle Playみたいな環境も整え、チャレンジパッドNeo上に自由にアプリを入れられるようになりました。

 

・・・と、ここまでは順調だったものの、チャレンジパッドNeoはAndroid端末故に、Googleが提供する各種サービス(YouTubeやGoogleMaps、Google Drive等)と連携して初めて真価を発揮する訳ですが、私はここで躓きます。

冒頭にも記載したように、「〜の実行にはGoogle Play 開発者サービスが必要ですが、お使いのデバイスではサポートされていません」とエラーが出て、Googleが提供するアプリは起動できず、行き詰まってしまいました。

 

状況を整理すると、チャレンジパッドNeoのような専用端末ではユーザー側が自由にアプリをインストールできないよう、Google Playストア関連がインストールされていない仕様となっています。そこで、こうした端末を自由にGoogle Playストアから好きなアプリをインストールできるよう汎用化させるには、足りていない機能を追加してあげる必要があります。

具体的には、(1)「Googleアカウントマネージャー 」や、(2)「Googleサービスフレームワーク」、そして(3)「Google Play 開発者サービス」と(4)「Google Playストア」の4つをインストールすることになります。

 

まず1点目の「Googleアカウントマネージャー 」とは、Android端末利用の根幹にあるGoogleアカウントの使用を可能にするものです。今回のチャレンジパッドNeoのような専用機では、そもそもGoogleアカウントを必要とせずに予め規定された特定アプリにて特定用途のみに利用できる仕組みとなっています。しかし、汎用的なAndroidタブレットとして利用したいならば、まず必要となる機能です。

このインストールはGoogleアカウントマネージャー のAPK(Androidアプリケーションバッケージ=Androidアプリのインストールをするプログラム等がひとまとめにされたもの)をネット上から探してきて、それをMacのターミナル上からチャレンジパッドNeoにインストールを行うよう指示をすることでインストール出来ました。

次に2点目の「Googleサービスフレームワーク」は、Android端末で用いられるGoogleアカウントに対して認証であったり情報の同期であったり、Googleアプリの管理等に用いられるようで、Googleアプリの利用やGoogle Playストアの利用にあたり必須らしいです(知らんけど)。このインストールも同じくMacを経由してチャレンジパッドにインストールができました。

 

問題となるのは、ここから。

3点目の「Google Play 開発者サービス」。Google Play 開発者サービスは、Googleアカウント及びGoogleの各種サービス(Googleマップ、Googleドライブ等)とアプリを橋渡しする機能を担っています。

簡単に言うと端末内のアプリと、ネット上で展開されるGoogleの各種サービスとを仲介・橋渡しをする、いわゆる「API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)」と呼ばれるもので、これが無いとGoogleのサービスが使えません(例えばYouTubeアプリ等)。

しかし、「Google Play 開発者サービス」のインストールはできても、チャレンジパッドNeo上でエラー「Google Play開発者サービスはサポートされていません」が表示され、動かないのです。

どうやら、単純にインストールすれば良い、という訳でなく、本体の仕様にあわせて最適なものを組み合わせる必要があるようです。色々調べながら最適解を探る訳ですが、どれもうまく行きません。

チャレンジパッドNeoについて詳しく調べている下記サイトによると「Google Play 開発者サービス」は”動作可能”との事。

https://ctabwiki.nerrog.net/?チャレンジパッドNEO/スペック

さらに、下記ページによると、チャレンジパッドNeoの場合「Google Play 開発者サービス」は「7.8.99」が良いとの情報が。

https://ctabwiki.nerrog.net/?GooglePlay開発者サービスについて

「Google Play 開発者サービス 7.8.99」にも色々ありますが、チャレンジパッドNeoのCPUを端末情報アプリで確認するとAArch64(ARM64)なので、これに該当するものを選んでインストールしてみます。

https://www.apkmirror.com/apk/google-inc/google-play-services/google-play-services-7-8-99-release/#downloads

インストール自体は問題なく、チャレンジパッドNeoを再起動してもエラー出ずに順調に動作します。

 

・・・が、やはりYouTubeアプリ等、一部のアプリを起動しようとすると「YouTubeの実行にはGoogle Play 開発者サービスが必要ですが、お使いのデバイスではサポートされていません」「YouTubeが繰り返し停止しています」とのエラーが出てアプリが使えず。

うーん、なにがダメなのか分からず。

 

結局、リビングの食卓テーブルにVESAマウントのアームを付けてチャレンジパッドNeoを両面テープで固定。ネットラジオ再生専用機として活躍して貰う事になりました。

チャレンジパッドNeoのBuletoothコーデック仕様は詳しく分かりません(前述のように「開発者向けオプション」がパスワードロックさせていて詳しく見れないのです)が、Buletooth接続先の詳細を開くと「HDオーディオ:AAC」となっていたので、ひとまずヨシとしました。 

・・・汎用的なAndoridタブレット端末が欲しいなら、こんな面倒なことをせずに安価なモデルを買った方が満足度高いと考えます。〔了〕