窓外の景色が室内空間に与える影響
インターネットでは論文検索が簡単に行え、様々な研究成果に辿り着く事ができます。私は興味ある物事を単にググるだけでは無く、キーワードで論文検索を行い、面白い研究論文が発見できないか探るようにしています。
そうした論文のひとつに、仙台高等専門学校の伊師華江氏と尾崎千央氏が発表した「窓からの眺めが室内雰囲気評価に及ぼす影響」(2017年)があります。
簡単に言うと、窓から見える景色が室内の雰囲気に与える影響を研究したもので、内装スタイルと窓外の景色との間に関係性があること、そして窓からの眺めは室内空間にける「心地よさ」と「派手やかさ」に影響を与えていることが述べられています。
当該論文は評価サンプリング数が学生15名と限定的である点や、年齢層が19〜20歳と偏りがある点など考慮を必要とする部分はあるものの、総じて納得感のある研究内容で読み応えのある論文と考えます。
当該論文を思い出すきっかけとなったのが、先日滞在した東京でのホテルでの出来事。私が宿泊した部屋は、窓から東京タワー(と、その奥に六本木ヒルズ)が見える素晴らしいものでした。
2年前にオープンしたこのホテル、狭いながらも小ざっぱりとした室内空間と相まって、窓から見える東京タワーは、都会的な雰囲気でありつつも、佇まいに情緒ある景色は何時間と眺めていても飽きの来ない不思議な気持ちになります。
ちょうど1日あたりの新型コロナ感染者数が過去最大人数を更新した日でもあり、積極的に出歩く気にもなれずにホテルに籠っていた訳ですが、むしろ趣きあるこの景色をゆったり眺める事ができて良かったです。
まさに、窓外の景色が室内空間の「心地よさ」に好影響を与えていると実感しました。
さて、今回持っていったカメラは例によってお気に入りのPowerShot G1X。お世辞にも小ぶりとは言えない大きさは、荷物を最小にしたい旅には不便ですが、それでもやはり安定した画質やマニュアルモードでの操作のしやすさ故、ついつい手が伸びてしまう旅カメラです。〔了〕