銀塩写真のデジタル化は、ライフワークの1つです

60年前の写真をスキャナーでデジタル化する作業:I'm digitizing photos from 40-60 years ago that my grandmother kept.

2年前、祖母が当年106歳で他界しました。実に大正3年生まれ。時代で言うと「鬼滅の刃」で主人公・竈門炭治郎が刀を振っていた時代(!)ですから、隔世の感があります。

  

その祖母が残した古いアルバムをCanonの複合機TS5130Sで1枚ずつスキャンしてデジタル化する作業を以前よりチマチマと行っています。

このカビ臭い古いアルバムは、さらに古いアルバムから剥がして再貼り付けされたようで、写真を台紙から剥がすのも慎重さを要します。また、再貼り付けされた関係からか、時代や時系列が合致せず、空きスペースに写真を貼り付けられた状態だったりします。・・・もう今となっては亡くなった祖母本人に聞かないと、いつの何の写真なのか判別が難しい状態ですね。

 

印画紙の裏面には「KONICOLOR PRINT ’61 JAN. KONISHIROKU PHOTO IND.CO.,LTD.OSAKA」の文字が刻印されていました。

スキャンした写真をMacで拡大し、看板を読むことで場所を推定し、さらに印画紙の裏にあるプリント時の刻印などで時代を推定する作業を1枚ずつ行っています。

例えば上記の印画紙には「KONICOLOR PRINT ’61 JAN. KONISHIROKU PHOTO IND.CO.,LTD.OSAKA」の文字が刻印されており、「’61 JAN」=1961年1月のプリントと判ります。他にも「KONISHIROKU PHOTO IND.CO.,LTD」は、現在のコニカミノルタ株式会社の前身、コニカ株式会社の更にその前身の「小西六写真工業株式会社」である事が読み取れます。

とまれ、日付はあくまで「現像した日」なので、風景に写るものから他に時代や場所が特定できるものが無いか調べるのは中々大変です。

 

また、被写体の服装や持ち物から「これは同じ日に撮られたものだろう」と推察を進め、写真を並べてGoogle Mapで追っていくと、「この日は、こっちの公園に散歩にいき、次にこっちの公園に行って撮影したのだろうか」と推察できたりして、なかなか興味深いもの。

 

とはいえ、こうした推定ができるのも戦後の写真、それも1950年代の写真がせいぜい。1940年代前半と思われる写真はさすがに街並みがあまりにも違っており、推定作業も困難です。

他にも自分が撮影した膨大な銀塩写真も控えており、まさにデジタル化作業はライフワークとなりそうな程、まだまだ続きます。〔了〕

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