天皇誕生日、ロイヤルファミリーの常宿にて
世界各国にはナショナルデーと呼ばれる日が定められ、祝日になっていたりします。イメージしやすいのはアメリカの7月4日、そう独立記念日ですね。各国、概ね独立や革命の日を定めているようです。
翻って、日本のナショナルデーは何月何日でしょう?そう聞かれるとピンと来ないものですが、日本には2つのナショナルデーがあります。
1つが旧・紀元節(初代天皇こと神武天皇の即位日)である2月11日(旧暦1月1日)の建国記念日です。
そして、2つ目が正に本日、旧・天長節である天皇誕生日です。まだ肌感覚的には、先代・明仁上皇の誕生日12月23日の方がしっくり気がちですが、今上天皇 徳仁陛下の誕生日は正に本日、2月23日である訳です。
この日の札幌は朝から吹雪と快晴が交互に入り混じる複雑な空模様。地下鉄に揺られ辿り着いた先は、陛下をはじめとしたロイヤルファミリーも常宿とされる札幌パークホテル。
まずはホテル1階のレストラン「ピアレ」に入り、暖かい「ホット梅酒」で体を温めます。
本来なら観光シーズン真っ盛りなこの時期。生憎の新型コロナ感染拡大が長引き、ご覧のような状況です。札幌を代表する格式あるホテルなのに、ホント気の毒。
ホテルマンの話では、陛下の泊まられる最上階のインペリアルスイートは防弾ガラス仕様(!)との事。ホテル周囲を公園に囲まれた同ホテルは警備もしやすく、ロイヤルファミリーの常宿になっているそうです。
そんな札幌パークホテルも一時期は建て替えの構想(2023年オープン予定)もあったようですが、一連のパンデミックで計画が狂ったようで、2021年1月には計画凍結となったとか。
札幌パークホテルは1964年に日本を代表するモダニズム建築家・坂倉準三氏がデザインしています。建物全体をびっしりと覆う青い有田焼タイルが特徴で、新緑の季節は緑の樹木と、秋は紅葉と、冬は雪景色とのコントラストが大変美しいホテルです。
とは言え、地震大国の日本において昨今の耐震基準やホテル自体の老朽化とを考慮すると、残念ですが遠からず建て替えは避けられないのでしょう。・・・とまれ、新型コロナによって建て替え迄に少しのモラトリアムが生まれたようなので、いまのうち四季折々の美しい姿を写真で残しておきたいものですね。
さて、そんな居心地の良いホテルのレストランでホット梅酒をいただきつつ、”ほろ酔い”気分に浸ってみたものの、一歩ホテルを出ると寒空の澄んだ空気でたちまち酔いも覚めてしまいました。
そんな本日のお供はキヤノンのAPS-C小型ミラーレス機「EOS Kiss M」と広角レンズ「EF17-40mm F4L USM」の組み合わせ。
APS-C機なので、画角は35mm判換算で約28mm〜64mm相当。なかなか使い勝手の良い標準ズームレンズとなります。F値4.0はけっして明るくは無いのですが、パンフォーカスがメインとなる街撮りでは気になりません。
レンズ自体の軽量さと相まって、小さなミラーレス機EOS Kiss Mとの相性も良いレンズ。お散歩撮影に重宝した、天皇誕生日の一日デシタ。〔了〕