三八式歩兵銃、実銃を観察に近所の資料館へ
子供の頃から憧れ続けた三八式歩兵銃に関する記事を先日より連続してあげていますが、今回は実銃について。
残念なことに、三八式歩兵銃の実銃を現在の日本で所持することはできません。
これは日本の法律で銃規制が厳しく、実銃では狩猟用ライフル(第一種銃猟免許が定める狩猟用の散弾銃/ライフル銃及び第二種が定める空気銃)の登録と所持は認められているものの、現在では軍用銃である三八式歩兵銃はこの登録を認めらていないからです(・・・この辺りの経緯を話すと長くなるので、今回は割愛します)。
その為、いま日本国内で実銃の三八式歩兵銃を拝むには、全国各地にある歴史資料館に行くのが最も簡単です。戦時中の出来事に関して展示している資料館には大抵「無可動実銃」の三八式が置かれていますからね。
そして幸いな事に我が家で徒歩数分の距離にある郷土資料館でも無可動実銃の三八式歩兵銃が展示されているので、あらためてディテールを確認しに行ってきました。
訪れたのは「つきさっぷ郷土資料館」。旧陸軍の北部軍司令官が使っていた官邸が現在では郷土資料館となっています。私の住む札幌市豊平区「月寒(つきさむ)」という地域は、かつて軍都として栄えた地域であり、それ故この資料館も戦争に関する貴重な資料が収められています。
展示されていた三八式歩兵銃には菊の御紋がありません。
終戦時、連合国側に武装解除で武器が接収される際、陛下の紋章である菊の御紋を残したままにするのは忍びないとして削り取った話はよく聞きますが、ここに展示されている三八式にはいずれも「もともと刻印がない」状態です。
説明によれば、これらは訓練用の実銃とのことで、当時の旧制中学〜大学(現在でいう高校〜大学)において軍事教科において使われたそうです。
私の持つS&T製「三八式歩兵銃」エアソフトガンと実銃の比較です。展示されていた三八式は「初期型」で、S&T製は「中期型」ですが、その差を除いた比較では、ほぼ実銃と同じと考えます。
木製ストックの色合いが大きく異なって見えるのは、展示の三八式は電球色のスポットライトが煌々と照らしているのに対し、S&Tは曇天の屋外で撮影した色温度の違いが大きく影響しています。実際は結構近い色合いと考えます。
こちらの写真は同じ銃をプロが撮影したものですが、色合いや質感が実銃とS&T製でよく似ているのがわかります(&プロの撮影はさすが美しい)。
S&T製で最も実銃と異なるのは底面のBB弾マガジン部分と、ボルトを引く距離が短いの2点なので、いずれも部屋の飾りにしておくには十分すぎる再現度です。
かように、夜な夜なワインをあけながら三八式を眺めてニヤニヤしていたら、次女(小1)がササっと描いて一枚の紙を手渡してきました↓
私が「次はモデルガンの三八式を買おうかな」とネットを物色したのを見て「パパ、そんなに この てっぽうが すきなの? これでガマンしなさい!」と呆れた様子でくれました(笑)。〔了〕