S&T製「三八式歩兵銃」、エアガンとしての実力

Arisaka Type 38 Rifle.

私の住む北海道にも、ようやく春が訪れました。天気の良い風の穏やかな休日、件の三八式歩兵銃を手に試し撃ちをしてきました。

 

以前の記事でご紹介しましたが、私が購入した旧日本軍の「三八式歩兵銃」はS&Tという香港のエアソフトガンメーカーが製造した銃です。

フルメタルパーツに木製ストックが奢られ、中々の趣きがあります。私は専ら飾っているだけなのですが、折角のエアソフトガンなので射撃性能も試してみることにしました

 

用いたのは0.2gのバイオBB弾。Hop-Up(弾が発射される際に、上方向の回転を加えることで揚力を稼ぎ重力に逆らって飛距離が伸びる仕組み)を調整して試し撃ちしたところ、随分と遠く(目測で50〜60m近く)まで素直な弾道で気持ちよく真っ直ぐに飛んでいくではありませんか。

(※私がサバイバルゲームをやっていた30年前の1990年代前半は未だHop-Upシステムが標準装備されていない銃が多く、せいぜい飛距離20m位。アフターパーツとして当時売られ始めた後付けHop-Upシステムを着けても30〜40m程の飛距離で、集弾性(狙った点に対して、どれだけ弾がバラけずに収まるか)も悪かったのを記憶している身としては隔世の感があります)

 

ターゲット(的)に用いたのはワインのボトル。弾が当たると「カンッ!」と高い音が響くので遠くから狙っても命中したかどうかが音で分かります。

驚いたのは三八式の質素な照準器でも十分に狙える点。素人採寸なので距離はあくまで目安ですが、およそ20m程の距離であれば、ほぼミスなく命中可能です。この日は天気アプリによると風速2m程の弱い風だった事もあり弾も流されることなく、弾は真っ直ぐ飛んでくれました。

 

気を良くして距離を一気に2倍の40m付近まで伸ばしてみたところ、0.2gという弾の軽さもあり、若干風に流され気味になります。0.25g弾であればもう少し真っ直ぐ飛んだかも知れません。とは言え、常に一定方向に安定して流れる感じのため、少し狙う位置を修正するだけでワインボトルに「カンっ!」と着弾する音が小気味よく響きます。これは中々楽しい。

もう少しだけ距離を伸ばし、50〜60m付近からの挑戦となると、一気に風と重力の影響が顕著に出始めます。集弾性が目に見えて低下し、ワインボトルのような小さな的に当てることは困難になります。この距離ともなると「とりあえず弾が届いてはいる」状態になります。先述のように0.25g弾であればもう少し追い込めたかも知れません(コチラの記事参照)。

  

素の状態でここまでポテンシャルが高いと、モノポッドとスコープを装着した九七式狙撃銃(三八式歩兵銃を改造して作られたスナイパーライフル)も欲しくなって来るから困ったもの。トイガンの世界も沼が深そうです。〔了〕