「PENTAX 17」の良いところ、イマイチなところ

PENTAX 17とGRIIIx

2024年6月に発売の「PENTAX 17」。一時期は在庫切れからプレミア値で取引されていましたが、ようやく10月下旬に在庫が復活。


PENTAX 17.

PENTAX 17については以前の記事にも記載しているように「写真好きに刺さるカメラ」と感じています

 

PENTAX 17で撮影する娘

PENTAX 17の「良いところ」は沢山ありますが、何と言ってもハーフサイズを採用した点。36枚フィルムで倍の72枚撮りは(ハーフサイズ初体験かつフィルム時代は24枚撮りを使っていた身からすると)新鮮な体験でした。

 

札幌、狸小路商店街 - Tanukikoji Shopping Street. (PENTAX 17)

加えて現代の光学技術が投入されたレンズにより、旧来のハーフサイズが持つイメージを覆す素晴らしい描画力を持っています。


PENTAX 17の軍艦部

一方、PENTAX 17のネガティブポイントは3点。

ネガティブポイントの1点目は「モードダイヤル」と「巻き上げレバー」が近すぎる為、巻き上げレバー操作時に誤ってモードダイヤルに触れてモードが不意に切り替わってしまう点。これはレバーとダイヤルの配置に改善の余地あり。

 

PENTAX 17で撮影したピンぼけ写真

ネガティブポイントの2点目は、ゾーンフォーカスリングが感覚的に分かり難い点。そのうち慣れると思いつつ、全く慣れません。

PENTAX17のゾーンフォーカス

「クローズアップ」と「至近距離」の使い分け、「至近距離」と「近距離」の使い分けがどうにも馴染めず、この距離感ではピンぼけ写真連発の羽目に。

 

ネガティブポイントの3点目は、ボディ触感(質感)が貧乏くさい点。軍艦部にマグネシウム合金を採用との事ですが、最も手に触れる「巻き上げレバー」と「裏蓋」がプラスチックで萎えます。とりわけ巻き上げレバーは動作の感触もレバーの戻りも全くヤル気にさせてくれません。ダイアルを回す感触も軽すぎて悪いです。

実売8万円のカメラと考えると、期待値を下回る質感なのは残念。感覚的には39,800円程度の質感でしょうか・・・

 

Bar. (RICOH GRIIIxで撮影) 
Bar. (PENTAX 17で撮影)

反面、撮影の愉しさは評判通り。上記写真はデジカメ「リコーGRIIIx」(換算40mm)とフィルム「PENTAX 17」(換算35mm)を同じ位置から撮影したもの。

PENTAX 17は相応に歪曲が見られますが嫌な感じはしません。寧ろフィルム(Kodan Gold 200)の暖か味ある色合いや粒状感が新鮮ですね。

 

Lounge. (PENTAX 17で撮影)

フィルム1本あたりの値段が高騰する中、2倍の枚数が撮れるPENTAX 17ならコスト的にギリ許容範囲と考えます。やっぱり写真はフィルムで撮ると愉しいですね。[了]

 

※写真データ化までの費用(参考値:カメラのキタムラにて)

  フィルム代 1,780円

 +現像料金   950円

 +スマホ転送  880円

 +高画素化  1,100円

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  合 計   4,710円/本

  4,710円÷72枚撮り=約66円/枚 (これが1枚あたり倍の132円だと怯みます)

 

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