電子ピアノ音は僅かにリバーブをかけるとリアリティが増す
長女(小5)が自宅の電子ピアノで演奏した「マイ・バラード」(作詞・作曲:松井孝夫氏)。学習発表会での合唱曲でピアノ演奏をする事になり、毎日猛練習をしていました。
こうした電子ピアノの演奏録音を、高音質(に感じるよう)に録音する方法について、以前より様々な方法を試みて来たのですが、自分にとってスタンダードな手法が確立出来たので、備忘録として記事化しておきます。
結論から言うと、電子ピアノはLINE OUT(我が家の電子ピアノはYAMAHAのクラビノーバなので「AUX OUT(外部出力)」と表現されるので以下AUX OUTに統一)から録音するのが最も簡単かつキレイに録れます。
そんな事は誰でも分かっていると思うのですが、単純にAUX OUTから線を繋いで録音するダケでは、どうしても音に立体感というか奥行き感といったリアリティさが欠けてしまうのが難点でしたので、色々と試行錯誤してみた訳です。
まず試したのは、AUX OUTから直接音を引くのでは無く、敢えて電子ピアノの前にZOOM H1という小型ハンディレコーダーを置いて録る方法。
暫くは好んでこの録音方法を試みていたものの、そうなると録音時に周囲で音を立てないように静かにする必要があるのが最大の欠点(次女は未だ3歳と騒がしい年頃だし、家の前の通りは交通量も多いしで不意な騒音が録音の邪魔)。
そこで、こうした周囲の騒音の影響を受けない、電子ピアノからのAUX OUTでありつつも、音の立体感や奥行き感を出す工夫をしてみました。
電子ピアノのAUX OUTから出力された音をそのままMacに取り込むと、ほぼ左右同じような波形である事が分かります。我が家のクラビノーバはRCA端子でのL/R出力端子があるので、ここからステレオ出力される訳ですが、考え方としてピアノの真正面に位置した音を録っているようなイメージなので当然そうなりますよね。音として正しい姿です。
ただ、それなのにAUX OUTからの出力が味気なく感じてしまうのは、やはり周囲の残響音とかが無い事に起因します。・・・ならば、それらを疑似的に作って奥行き感を出そう、と考えて試行錯誤してみた訳です。
こちらも結論を言うなら、動画編集ソフト「Final Cut Pro」内にあるエフェクト機能 「ReverbTime」を活用するのが最も簡単で効果的となりました。
「ReverbTime」(リバーブタイム)とは、その名の通り、リバーブ(残響)を設定できる項目。現実世界では音に対して「残響」と呼ばれる天井や壁に反射して残って聴こえる音を指します。こうしたリバーブの影響は、例えばカーペット地の部屋なら音を吸収して残響が少なかったり、逆に大きなホールのような何も無いような場所では残響が長く響いたりし、私たちはこの残響によって空間の大きさ(広さ)や状況を耳で察知している事が分かります。
電子ピアノのAUX OUTからの音がリアリティに欠けて聴こえてしまうのは、こうした残響が無い為と考え、このパラメータを弄る事で、音にリアリティを出す試みを行なってみました。
調べてみると、一般的な部屋ではリバーブ音がせいぜい1〜2秒である事が分かり、この辺りを軸に、不自然にならない程度にリバーブ音を調整してみたのが上記動画。イメージとしては、少し広めな空間に置かれたピアノを演奏する、という感じでしょうか。
撮影に使ったカメラは「Canon EOS 7D Mark2」。装着したレンズは何を撮っても心地よい解像感を叩き出してくれる万能レンズ「Canon EF 24-70mm f2.8L II」。電子ピアノのクラビノーバからRCAケーブルで出力したものを、Φ3.5mmステレオミニジャックに変換し、カメラ本体にあるマイク入力端子に接続。
※EOS 7D Mark2を動画機として使う人は殆ど見かけませんが、ちゃんとマイク入力からのレベルメーターもあり、難儀せずに動画収録が可能です。
撮影した動画データをMac側にある動画編集ソフト「Final Cut Pro」に取り込み、リバーブを調整してそれっぽく仕上げてみます。僅かな手間で音にリアリティが増して気に入りました。〔了〕
※具体的な操作方法などは下記を参考に色々とパラメータを弄ってみるのが簡単。お試しあれ。
https://support.apple.com/ja-jp/guide/final-cut-pro-logic-effects/lgex25ccdb16/mac
まず試したのは、AUX OUTから直接音を引くのでは無く、敢えて電子ピアノの前にZOOM H1という小型ハンディレコーダーを置いて録る方法。
暫くは好んでこの録音方法を試みていたものの、そうなると録音時に周囲で音を立てないように静かにする必要があるのが最大の欠点(次女は未だ3歳と騒がしい年頃だし、家の前の通りは交通量も多いしで不意な騒音が録音の邪魔)。
そこで、こうした周囲の騒音の影響を受けない、電子ピアノからのAUX OUTでありつつも、音の立体感や奥行き感を出す工夫をしてみました。
電子ピアノのAUX OUTから出力された音をそのままMacに取り込むと、ほぼ左右同じような波形である事が分かります。我が家のクラビノーバはRCA端子でのL/R出力端子があるので、ここからステレオ出力される訳ですが、考え方としてピアノの真正面に位置した音を録っているようなイメージなので当然そうなりますよね。音として正しい姿です。
ただ、それなのにAUX OUTからの出力が味気なく感じてしまうのは、やはり周囲の残響音とかが無い事に起因します。・・・ならば、それらを疑似的に作って奥行き感を出そう、と考えて試行錯誤してみた訳です。
こちらも結論を言うなら、動画編集ソフト「Final Cut Pro」内にあるエフェクト機能 「ReverbTime」を活用するのが最も簡単で効果的となりました。
「ReverbTime」(リバーブタイム)とは、その名の通り、リバーブ(残響)を設定できる項目。現実世界では音に対して「残響」と呼ばれる天井や壁に反射して残って聴こえる音を指します。こうしたリバーブの影響は、例えばカーペット地の部屋なら音を吸収して残響が少なかったり、逆に大きなホールのような何も無いような場所では残響が長く響いたりし、私たちはこの残響によって空間の大きさ(広さ)や状況を耳で察知している事が分かります。
電子ピアノのAUX OUTからの音がリアリティに欠けて聴こえてしまうのは、こうした残響が無い為と考え、このパラメータを弄る事で、音にリアリティを出す試みを行なってみました。
調べてみると、一般的な部屋ではリバーブ音がせいぜい1〜2秒である事が分かり、この辺りを軸に、不自然にならない程度にリバーブ音を調整してみたのが上記動画。イメージとしては、少し広めな空間に置かれたピアノを演奏する、という感じでしょうか。
撮影に使ったカメラは「Canon EOS 7D Mark2」。装着したレンズは何を撮っても心地よい解像感を叩き出してくれる万能レンズ「Canon EF 24-70mm f2.8L II」。電子ピアノのクラビノーバからRCAケーブルで出力したものを、Φ3.5mmステレオミニジャックに変換し、カメラ本体にあるマイク入力端子に接続。
※EOS 7D Mark2を動画機として使う人は殆ど見かけませんが、ちゃんとマイク入力からのレベルメーターもあり、難儀せずに動画収録が可能です。
撮影した動画データをMac側にある動画編集ソフト「Final Cut Pro」に取り込み、リバーブを調整してそれっぽく仕上げてみます。僅かな手間で音にリアリティが増して気に入りました。〔了〕
※具体的な操作方法などは下記を参考に色々とパラメータを弄ってみるのが簡単。お試しあれ。
https://support.apple.com/ja-jp/guide/final-cut-pro-logic-effects/lgex25ccdb16/mac