NH-VF28、散歩道
「エヌエイチ、ブイエフ ニーハチ、サンポミチ」(五七五)。
ニコンが2008年にリリースした高級コンパクトデジカメ「COOLPIX P6000」のオプション品として登場した「NH-VF28」は28mmの外付け光学ファインダーです。
28mmスタートという事で、愛用のキヤノンPowerShot G1Xに装着してみました。G1Xのネオクラシカルな外観との相性は如何なものでしょうか。
当時、ちょうどリコーの「GRデジタルII」(2007年・実売約8万円)が流行っていた頃で、クラシカルなコンデジやアイテムがよく出ていました。
このNH-VF28、発売当時は26,250円(当時の税率5%含む)でした。ベースはコシナのフォクトレンダー外付けファインダー「28mmビューファインダーM」で、価格は24,500円(当時の税率5%含む)。「Voigtlander(フォクトレンダー)」の文字が「Nikon」に変わっていますが、他は全く同じ。
当のCOOLPIX P6000はあまり売れなかったようで、そのオプション品であるNH-VF28も在庫がダブついていた模様。続く2010年発売の後継機COOLPIX P7000では「アンティークキット」(型名NH-AKP7000)なる名称で本革ケースとのセット販売されていました。
このアンティークキット、本革ケース6,980円+ファインダー26,250円=合計33,230円となる商品が、何故かセットになると定価16,800円(!)と格安設定だったので、きっと売り急いだのでしょうね・・・ただ、それでも捌ききれなかったのか、2011年頃にはニコン公式オンラインショップでも10,000円弱の捨て値で売られる始末。
当時のコンデジは広角端28mmが一般的だった事もあり、私を含め、目ざとい他社デジカメユーザー達が「これぞ底値!」とばかりに買い漁って程なく在庫切れとなります。
昔話の前置きが長くなりましたが、このNH-VF28はさすが26,250円の値付けをしていただけあって、とても明るくクリアでヤル気にさせてくれる良質な光学ファインダーです。
専用品じゃない外付けファインダーだとパララックス(実撮影範囲との視差)が気になるところですが、なにせ28mmと広角なので殆ど気にならないのも良いところ。
ちょっと気分を変えて散歩にでも行こうかな、というキモチにさせてくれる素敵アイテムです。〔了〕