積年の想い「三八式歩兵銃」を手に入れた

S&T製「三八式歩兵銃」

以前の記事で、旧日本軍が終戦まで約40年の永きに渡り使っていた「三八式歩兵銃」への想いを記載しましたが、ミニチュアモデルだけでは満足できずに、程なくしてエアガンの購入に至りました。


 

三八式歩兵銃のエアガン/モデルガンには主に下記のようなラインナップがあります。

三八式歩兵銃エアソフトガンのラインナップ

(クリックで表を拡大)

私が購入したのは、黄色でハイライトしたS&T社製のモデルで、三八式歩兵銃の中期型を再現したエアガンになります。

正直、私自身はサバイバルゲームをやりませんので、むしろリアルさから言うとモデルガン(弾の出ない火薬を用いた模造銃)も良いな、と考えていました。

余談ですが1995年頃は私もサバイバルゲームを熱心にやっていました。しかし、怪我が絶えなかったことや、当時はオウム真理教事件の影響があり、サバイバルゲームをやっていると警察に通報されたり(同教団が「軍事訓練」としてサバイバルゲームを取り入れていたので、当時はサバイバルゲームをやっているだけでテロ集団の予行演習と勘違いされて通報されたりしたのです。それくらい世の中か過敏になっていました)と何かと面倒になってヤメました。

 

さて、いざ三八式歩兵銃を買おうと思ったものの、そもそもマニアックなトイガンの世界で、更にニッチな趣味性の高い銃であることもあって生産台数そのものが限られているようで状態的に品薄なようです。実際、市内のエアガンショップを巡るも在庫を見かけませんでした。

店員に問い合わせるも、私のような一見客は相手にしていないのか「入荷してもスグに売れるし、常連さんで欲しいっていう固定ファンはいるからね」と、まるで相手にしてくれません。 

加えて私が昨今のトイガン事情に疎いニワカだと見抜くや店員は「ゴールデンカムイのコスプレでもするの?」と聞かれます。なんですかソレ?と思ったら、アニメ化もされた人気漫画「ゴールデンカムイ」という作品で三八式歩兵銃が大活躍するそうで、コスプレイヤー層から問い合わせがよくあるそうな。

 

三八式歩兵銃:Arisaka Type 38 Rifle.(1905)

購入にあたり第一候補として挙げていたのが岩手県のエアガンメーカーK.T.W社製のエアーコッキング式エアガンでした。木製ストック部分は国産のオニグルミを用い、さらに床尾板(バットストック)は南部鉄製が使われる等、工芸品的な魅力に溢れています。価格は税込118,800円と高価なのも納得です。

ただ、残念なことに生産数が極端に少ないようで数年ごとに発表されるロット生産を待ち望む愛好家が多く、スグに売り切れてしまうようです。入手するにはショップに予約を入れて年単位で待つか、それとも中古市場に良い品が出てくるのを待つか。どちらにせよ息の長い話です。

加えて、K.T.W社製の三八式歩兵銃には1つ気になる点がありました。それは、三八式の独特なセーフティ機構が再現されてない点です(そもそも銃にセーフティ機構自体が装備されていません)。これは再現性という点でやや心にザラ付くものが残ります(エアガンとしては、かなり高価な銃ですからね)。

 

次に候補として挙げたのがタナカワークス製のガスガン。色は黒鉄とグレースチールフィニッシュの2種類があり、美しい光沢を放つグレースチールフィニッシュが魅力的ですが、近所にある「つきさっぷ郷土資料館」にある無可動実銃の三八式を見るに、実銃の雰囲気の再現性という点ではむしろ野暮ったい黒鉄の方がリアル。

しかし、これらタナカワークス製も生産数が少ないようで品薄との話。だったらモデルガンではどうか、と聞いたら更にニッチな趣味の世界なようで入荷時期は未定との事。

 

三八式歩兵銃:Arisaka Type 38 Rifle.(1905)

結局、どこに問い合わせてもあまりにも在庫が見つからないので、「もう、どのメーカーの、どのモデルでも良いから、三八式を見つけたらそれを買おう!」という事態に。

そして探し始めて数ヶ月。結果、S&T社製の「中期型」を再現したモデルに巡り逢い、購入となりました。このS&T社製も在庫流通があまり無いようでしたので、ひとまず購入できて良かったです。

 

さて、そんな訳で入手できたS&T社製ですが、欠点が1つあります。それは装弾用に実銃には無いマガジン部分が底面に設けられている点です(=底面から見ると実銃の再現性という点でリアリティに欠けます)。しかし当初こそ抵抗があったのですが、意外な程に目立たない為、いまでは気にならなくなりました。

逆にS&T社製の良い点としては、三八式の中では安価な部類になりますし、なにより木製ストック部分やボルトの金属部分の色合いや雰囲気が前述の資料館で見た当時の実銃によく似ています。他社の工芸品的な高級モデルと比して、むしろ粗い感じが当時の実銃に似た趣きである点がとても気に入りました。

 

日産ムラーノと三八式歩兵銃:Arisaka Type 38 Rifle.(1905)

このように私としては長年欲しかった三八式歩兵銃を手にし、積年の願いを果たした満足感でいっぱいなのですが、家族(嫁さん・長女・次女)からは「パパ、そんな下らないモノ買ってどうするの!?」と総スカンを喰らっております。

このロマン、彼女たちには解らんようで至極残念です。〔了〕

 

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