テンモニ(NS-10M)人気が再燃する・・・かも。
オーディオ雑誌「ステレオ時代 Vol.22」では通称”テンモニ”こと伝説的モニタースピーカ「YAMAHA NS-10M」が特集されています。
再度、お知らせです。
— ステレオ時代 (@StereoJidai) January 28, 2023
ステレオ時代は最新22号から一般書店販売から、ネット直販および特約店での販売に変わりました。
一般の書店では販売しておりませんのでご注意ください。
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私、NS-10Mには苦い想い出がありまして・・・。一時期使っていたのですが、私には相性が悪かったのです。
以前、ある録音スタジオにてレコーディングエンジニアとお話しする機会がありました。
スタジオに置かれたNS-10Mを見て「これ、以前にウチでも使ってました」と言うと、そのレコーディングエンジニア氏は「え?自宅のリスニング用に?ナンで?」と怪訝そう言います。「コイツは音の事なにも分かって無いんだな」という眼差しを向けられたものです・・・。
そのエンジニア氏いわく「テンモニはあくまでモニタ用途として優れているだけで、いわゆる自宅のリビングで寛いで音を愉しむようなスピーカーでは無い」との事。周波数特性からも明らかなように、低域は100Hz辺りから、高域も15KHz辺りからバッサリと切られています。
(YAMAHA公式サイトのPDFマニュアルより引用)
「NS-10Mが優れているのは、まさに余計な低音や高音が無いので音のバランス確認等、スタジオでの録音チェックには優れている。」
「しかしながら逆に言うと、豊かに広がる低音も無ければ、澄み渡る高域音も無い。故にこのような特性を持ったスピーカーを自宅でのリスニング用途とするのは愚かだ」と・・・。
まったくエンジニア氏の仰る通り。私がNS-10Mを使わなくなった理由が正にそこにあったからです。
確かに密閉型でキレのある音でしたが、ちっとも楽しく無いのです。解像度は高い割に噂に聞いていた程には高音の響きも良くなかったのはエンジニア氏の指摘にあるよう、大胆に切り落とされた高音ゆえの音色なのでしょうね。
そして意外にネックだったのは大きさ。NS-10Mって意外な程に縦にデカいんですよ(382 × 215 × 199mm)。机の上に置いて・・・とイメージしていたのですが、スピーカースタンドに設置しないと収まりが悪いのです。他にも特徴的なホワイトコーンもリビングに置いていると結構、悪目立ちすると言うか・・・
結局、リビングで音楽を”愉しむ”にはNS-10Mのようなモニタースピーカーは不向きなのかも知れません。
「ステレオ時代 Vol.22」の影響で人気が再熱&中古価格が値上がりしそうですが、あまり夢を抱くと私のように心折られますのでご注意を。〔つづく〕