電子先幕シャッターによる露出ムラ

電子先幕シャッターによる露出ムラ

先日、愛用のCanon EOS Rにマウントアダプター経由で7Artisan製35mm F2(旧型)を装着して撮影したところ、上記画像(左)の様に写真の下側が帯状に黒くなる現象に遭遇しました。

結論を云うと、推察ですが「LVソフト撮影」(電子先幕シャッター)の影響による露出(露光)ムラのようです。

 

LVソフト撮影とはシャッターの動作特性を選択する設定で「LV1」、「LV2」、「しない」の3点から選べます。デフォルト値は「LV1」。

これを「しない」に設定する事で上記画像の右のように現象が消えました(=電子先幕シャッターを用いずに、機械式シャッターとなる為、シャッター音は煩くなります)。

LVソフト撮影に関するEOS Rのマニュアル記載の抜粋

マニュアル記述は「高速シャッタースピード、絞り開放付近で(中略)ボケ像が欠けて写ることがあります」と簡単な記載のみ。

撮影時の設定を確認すると左の帯状に黒くなった左の画像はISO100(設定下限値)、1/8000(設定上限値)、絞り開放2.0。影響を感じない右の画像は絞りを4.0まで絞った状態。

 

マニュアルに記載の「ボケ像が欠ける」現象とは異なるものの、どうも原因はここにありそうです。つまり、電子先幕シャッターでは高速なシャッタースピードにおいて露出(又は露光)のムラが生じるものと推察されます

キヤノンのマニュアルでは言及されていませんでしたが、ソニーα7R の説明書を見ると電子先幕シャッターの注意点として「高速のシャッタースピードで撮影する場合、撮影条件によっては画面の明るさにムラが出る」との記載があります(P192)。

なるほど、やはり電子先幕シャッターが原因のようですね。

 

さて、今回使用したレンズはライカM互換のものをマウントアダプター経由で装着していたのですが、これが純正RFレンズではシャッター制御と撮像素子間で同調制御されて問題は生じなかったりするものなのでしょうかね。私はRFレンズを持っていないので分かりませんが・・・

とまれ、原因と回避策が判ってスッキリしました。[了]

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