CHDKをPowerShot G1Xで使う理由


先日の記事でPowerShot G1Xへのカスタム野良ファーム「CHDK」をインストールする手順を備忘録として記載しましたが、私がCHDKを使う理由は撮影時のカスタマイズ自由度が高い点にあります。


冒頭の画像が正に其れですが、撮影時のファインダー背面液晶の表示について、その内容から配置に至るまで自由度高く設定できるのが特徴です。


私が使う主な配置は上記の通り。水色の標準表示に加えて赤色で記載した(1)〜(4)の項目を追加表示しています。

 

(1)Override JPEG Quality

カメラ側で設定する画像解像度に関係なく(それをOverride=上書きする形で)JPEG撮影時の画像解像度クオリティを設定できる機能のステータス表示。クオリティを最高にしてもカメラ本体が元来持つ性能は超えられない点に留意。

 

(2)16:9グリッドライン

16:9画像が好きなものの、いちいち3:2と切り替えるのも面倒。そこで先ず3:2で撮っておいて後でトリミングするのですが、その際に横長16:9でのイメージを確認できるグリッド線を配置しています。

 

(3)35mm判換算の画角

これが最も重宝している機能でズームにおける画角を35mm判換算で表示してくれます。PowerShot G1Xは35mm判換算で28mm〜112mmのズームが可能ですが、標準ではこれが何mm相当の画角なのかが分かりません。全15段階の画角はおよそ以下の通り↓

ズーム位置 画角( 35mm判換算) 開放F値 
1段目 約28mm F2.8
2段目 約31mm F3.2
3段目 約35mm  F3.5
4段目  約40mm  F4.0
5段目 約45mm  F4.5
6段目 約50mm F4.5
7段目 約55mm F4.5
8段目 約60mm F5.0
9段目 約64mm F5.0
10段目 約74mm F5.0
11段目 約80mm F5.6
12段目 約85mm F5.6
13段目 約95mm F5.6
14段目 約102mm  F5.6
15段目 約112mm F5.8

機械式でズーム位置が変わる関係から、その時の操作具合によって数mm値が前後することがありますが、目安としては十分です。

  

(4)バッテリー残量表示

標準機能でのバッテリー残量は三段階表示ですが、より細かく残量を%表示が可能です。

 

CHDKによるカスタマイズを行う人の多くはRAW撮影ができないコンデジをRAW対応化することを目的としているようですが、PowerShot G1Xでは標準状態でRAW撮影可能な為(&私はJPEGでしか撮らない為)CHDKを用いる主目的は上記のようなインターフェース関連の自由なカスタマイズとなっています。

PowerShot G1Xは元々ポテンシャルの高いコンデジですが、CHDKの適用で便利な愛機として長く愛用し続けています。もし所有するカメラの中から1台だけ残せと言われたらフルサイズ機やAPS-C機ではなく、この1.5型センサーを積んだPowerShot G1Xを選ぶ程に気に入っています。[了]