ATH-AD10の想い出

audio-technica ATH-AD10

先日の記事で娘のオーディオテクニカ製ヘッドホンを紹介したら昔使っていた同社の開放型ヘッドホン「ATH-AD10」を思い出しました。


ATH-AD10は1999年に発売。53mmの大きなドライバを搭載しながら280gと比較的軽量です。定価35,000円と当時のラインナップにおいても一応は上級機カテゴライズなものの、インピーダンスは38Ωと低く(ローインピーダンス)、ウォークマンやCDプレイヤーのイヤホン端子に直挿し使用を想定のようです(ヘッドホンアンプ不要)。

当時は未だiPod登場前な時代ですね。

 

ATH-AD10が我が家に来たのは2000年代初頭。愛用していたiPod(第4世代)に接続して聴いておりました。ATH-AD10は澄んだ美しい音色でしたが昨今のヘッドホンに見られる程の解像感は無かった印象。

反面、音場の自然な広がりが特徴的。ただ、当時の私が好んで聴いていたエレクトロニカ系の音楽とは相性がまるで合わず(そりゃそうだ)。結局、このATH-AD10は興味を示した韓国人のオーディオ愛好家に二束三文で譲ってしまいます。

時の流れで私の趣向も変わり、ここ10年程は静かなピアノ曲などポストクラシカル系をよく聴くように。静かな夜にリラックスして聴くのに最適なヘッドホンを探す中「嗚呼、あの時ATH-AD10を譲らなければ」と後悔しきり。

 

ATH-AD10の後継「ATH-AD1000X」(オープン価格:約45,000円)と「ATH-AD2000X」(71,368円)が2012年に発売も、現在でも販売中なのは高価な「ATH-AD2000X」のみで尻込み中。

手放したATH-AD10の穴は中々埋められず今に至ります・・・[了]