夢の超兵器「SOL」


先日の投稿で日本が本気の国防を考えるなら「核保有こそ現実解」と論を張りましたが、本当に核以外の方法は無いのでしょうか。


昔、個人的に夢見たのが未来兵器「対地攻撃用静止衛星型レーザー兵器」でした。映画にもなった大友克洋原作の漫画「AKIRA」に登場する「SOL(Satellite in Orbital Laser-weapon)」が解り易い例。

 


AKIRAに登場するSOLは小型反応炉を搭載し、レーザー照射に要する膨大な電力を自給。地球上のあらゆる目標に対し、直上からピンポイントで攻撃が可能です。

加えて無用に被害を拡大させない点からも大量破壊兵器に該当せず、平和国家ニッポンに相応しい兵器と考えました。

実際、80年代の米国は「戦略防衛構想(SDI)」にて静止衛星型レーザー兵器を検討していた経緯がありましたので「そう遠く無い将来に実用化されるだろう。知らんけど(ハナホジ)」と夢見たAKIRAリアルタイム世代の一人です。 


・・・しかし、技術的な課題から長距離レンジの強力なレーザー兵器は未だ実現には至っていません。なにより少し考えれば分かる事ですが、敵は地上からミサイルで簡単に衛星破壊が可能ですからね(実際、中国の対衛星ミサイルSC-19は2007年に成功済み)。

 

つまり、結局のところ悲しいかな、本気で国防を考えるなら消去法で「核保有」が唯一の現実解なのであります。

  

− − − − −

漫画「AKIRA」ラストシーンでは主人公の金田は上陸してきた国連軍に対し、独立国を主張。併せて(地球を破壊しかねないパワーを持つ)“アキラ”が自分たちの管理下にある旨を仄めかします。


これぞ正に「相互確証破壊」。未確認であっても相手が信じるに足る「力」と、それを使う「意志」があれば敵対国への抑止力になるのですから。

・・・そして、この両方を持っていないのが現在の日本。日々の平和が如何に脆いバランスの上に成立しているか再認識すべきと考えます。[了]